写真で振り返る「第59回マーチングバンド関東大会」大会一日目(小学生の部・中学生の部)

大会一日目を振り返って

小学生の部:小編成の部門別最優秀賞を受賞した台東区立台東育英小学校吹奏楽部(東京都)は、笠置シヅ子をモデルとしたドラマ『ブギウギ』のメインテーマや劇伴曲を使用したショーを披露。元気いっぱい軽快な演奏だけでなく、東京都代表の団体だからこそ『東京ブギウギ』をやる意義も感じられ、ご当地色も相まってとても良いプログラムだった。

台東区立台東育英小学校吹奏楽部

大編成の部門別最優秀賞は横浜市立下野庭小学校マーチングバンド(神奈川県)が受賞した。今回は定番衣装を刷新し、チック・コリアの楽曲で挑んでいる。小学生には難易度の高いのではと思ったが、いざショーが始まるとすべては杞憂に終わった。堂々たる演奏演技には小学生離れした貫禄すら感じられ、全国大会が楽しみである。

横浜市立下野庭小学校マーチングバンド

中学生の部:小編成の部門別最優秀賞は中央区立日本橋中学校吹奏楽部(東京都)が受賞。吹奏楽コンクールとの二刀流で鍛えた演奏の実力はさすがの一言。プロップなし・カラーガードなしであっても、演奏と動きを追求すれば結果がついてくるということを証明した。

中央区立日本橋中学校吹奏楽部

大編成の部門別最優秀賞は綾北“Mercury winds”(神奈川県)が受賞。今年もフロアいっぱいにショーを展開し、迫力ある動きとサウンドはショーの枠を超えたエンターテイメントだ。全国大会ではフロアの色も変わるので、また違った印象で楽しめることだろう。

綾北“Mercury winds”

小学生の部は、出場した28団体のうち神奈川県が11団体と最多だったが、いずれの団体も非常にレベルが高い印象を受けた。実際、全国大会出場枠の13団体中、10団体が神奈川県(小編成7団体中3団体、大編成6団体中5団体)という結果だった。元来マーチングバンドが盛んな土地柄だが、他地域との格差が明確となった。一方、今大会は栃木県、山梨県、新潟県からの参加がなかった。一部地域だけの盛り上がりだけでなく、関東地区全般が盛り上がることを願いたい。

中学生の部では、実力格差以上に、ショーマンシップの差が大きいと感じる場面が多々あった。中には衣装の着こなし(特にハット類、被る深さや角度など)がまちまちな団体があり、そういった着こなしなどの印象はパフォーマンスの完成度に与える影響も大きいと感じた。上手い下手ではなく、そもそも大会である以前に「人前で披露する」ということはどういうことか、その心構えについてどう考えているのか、メンバーだけでなく指導者もショーマンシップについてどう伝えているのだろうか。全国大会という「もう一回ショーをやる機会」を得た団体との差は、技術面だけでなくそういった部分にもあるように感じられた。

出場団体の皆様、素晴らしいパフォーマンスをありがとうございました。

>大会二日目:高等学校・一般の部の大会レポートはこちら

小学生の部 小編成 前半小編成 後半大編成

中学生の部 小編成 前半小編成 後半大編成

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