YOKOHAMA ROBINS THE 19TH CONCERTレポ

2022年3月5日(土)に横須賀アリーナにて開催された「YOKOHAMA ROBINS THE 19TH CONCERT」。マーチングファンの間からは”ロビコン”の通称で親しまれ、例年多くの観客が会場に訪れるが、今回は新型コロナウイルス感染症拡大の影響から入場は関係者のみとなり、一般観覧は有料オンライン配信となった。

マーチングナビ編集部は当日リハ〜昼の部を取材させていただき、本記事では当日の様子を写真満載でお届けしたい。現地に来られた方は当日の思い出が蘇るように、配信で視聴された方には現地の雰囲気が少しでも伝われば幸いだ。

>YOKOHAMA ROBINSについて

※感染症対策を行った上で取材を行っています

本番直前リハーサル

当日は朝からドレスリハーサルが行われていた。2021年度のショーメンバーは過去最多の160人超えということで、フロアレベルで浴びる音圧は凄まじい。

今回の演奏会では、ロビンズ史上でも例を見ない大規模な音響設備を導入。また、初の生配信公演ということもあり、演奏演技だけでなく進行や音響のチェックも入念に確認する様子が印象的だった。

コンサートの醍醐味の一つは「普段とは違った一面を見られる」ではないだろうか。衣装が違っていたり、ショーではあまり扱わない曲調のプログラムは、ファンにとって興味深いものばかりだ。

普段とは異なる曲調に挑むことで、新たな表現に取り組む機会が生まれる。また、ソロなどに挑戦するメンバーもいるだろう。コンサートはファンと団体をつなぐ機会であると同時に、メンバーにとって飛躍ポイントの一つでもある。

また、この日は2021年度ロビンズのラストショーということで、1シーズンを共に過ごした仲間と同じフロアに乗る最後の日だった。この日を最後に退団するメンバーもいるだろう。年度が変わればもう二度と同じメンバーが揃うことはない。

メンバーの声

コンサートを迎えるにあたり、出演するメンバーはどのような練習を積み重ね、どのような想いを抱いているのだろうか? 3名からお話を伺った。

◆ユーフォニアム担当:山口遥(やまぐち・はるか)さん

※撮影時のみマスクを外していただきました

山口さんは小学生でマーチングを始め、当時ロビンズを見て以来憧れを抱いた。中学校、高校では吹奏楽部(座奏)で演奏に励み、高校卒業後に入隊し在籍2年目となる。一番好きなロビンズのショーは『Requiem〜祈り〜』(2011年)。

山口:「マーチングは6年間のブランクがある状態で入隊したため、ルーキーイヤーは技術面で沢山のメンバーから学び、助けられました。コンサートではソリを演奏することになり、自分自身の成長を実感しています」

山口:「ライブ配信を行うことで、これまで開場に来られず、コンサートを見る機会がなかった世界中の人に向けて自分たちのパフォーマンスを発信する機会を得たと思います。ロビンズのことをもっと多くの人の知ってもらいたいです!」

◆ドラムメジャー担当:豊田尚人(とよだ・なおと)さん

※撮影時のみマスクを外していただきました

豊田さんは高校からマーチングを始め、ロビンズは在籍7年目となる。DCIにも参加した経験がある中で、「ロビンズはどの団体よりもメンバー主体で活動しており、マーチングを通じて多くの経験が得られ人間的に成長出来る団体です」と話してくれた。一番好きなロビンズのショーは、山口さんと同じく『Requiem〜祈り〜』(2011年)。

豊田:「2020年度の大会はほとんどビデオ審査だったため、正直、個人的には不完全燃焼な想いもありました。2021年度は『もう一度観客の前で演奏をしたい、あの高揚感を再び感じたい』というモチベーションでここまでやってきました」

豊田:「コロナ禍で演奏演技を披露できる場が限られている中、今年度もコンサートを開催できることが、当たり前ではない幸せな事だと改めて感じています。このような状況下でも、熱くなれる機会と仲間に恵まれていることに、大げさではなく、感謝の気持ちでいっぱいです。今日はみんなで、これまでの努力も苦労も感謝も全てを詰め込んだ熱い熱いパフォーマンスをお届けしたいと思います」

◆カラーガード担当:市川大地(いちかわ・だいち)さん

※撮影時のみマスクを外していただきました

市川さんは高校でマーチングを始め、2017年のM協・全国大会でロビンズを見て「いつか必ずこのチームの一員になりたい」という想いを抱き、高校卒業後の2021年度に入隊したルーキーメンバーだ。好きなロビンズのショーは『Moon Impression 〜眩惑と光明〜』(2017年度)。

市川:「ロビンズは練習中のオン・オフがはっきりしています。真面目にショー作りを進める反面、フロアから出ればみんな笑顔で冗談を言い合ったり、メンバー同士のコミュニケーションもバッチリです。マーチングを心から楽しめています!」

市川:「部活を早期引退したため少しブランクがあり、更にはコロナ禍で練習がなかなかできない状況もありましたが、既存メンバーとの実力差を埋めるべく練習方法を考え様々なことに取り組みました。ルーキーイヤーで練習場所に通うことすら慣れないまま始まったシーズンでしたが、コンサートが開催できることや皆さんの前で演技できることに感謝し、今シーズンの集大成を披露出来ればと思います」

開場間近、メンバーがフロアに集まり円陣が組まれた。米谷学(よねたに・まなぶ)代表も加わり、全員で気合を入れる。1シーズンを共に乗り越えた仲間たちとの最後の日、いよいよ幕が上がる。

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