【マーチングバンド解体新書】もっと知りたい!一般小編成団体特集

「オンライン小編成団体サミット」緊急開催!

【マーチングナビからの質問】小編成ならではのメリット、デメリットは?

DYE MARCHING BAND

メリット
・アットホームな雰囲気や、意見を通しやすいこと(DYE)
・個人技術の向上、コストの削減、チームワークの向上(TGC)
・アットホームな雰囲気で活動ができるため、一体感が生まれやすいところ(SL)
・「小編成なのに」という良いギャップを作りやすいところ(SL)
・メンバーとコミュニケーションが取りやすい、予定変更がしやすいこと(LA)

デメリット
・技量を含め、責任が非常に重いところ。金銭的負担が大きいこと(DYE)
・メンバーの練習参加率が低いと、練習の質が低下すること(TGC)
・「小編成=予算が少ない」ため、出来ることの制限が多い(SL)
・元々の母数が少ないため、毎年メンバー集めに苦労すること(少しでも人数が減ってしまうと存続の危機にも繋がるため)(SL)
・金銭的負担が大きいこと(LA)

 

【マーチングナビからの質問】「小編成団体でよかった」と思ったエピソードはありますか?

Takasaki Green Crest

DYE宮北:「小編成だからという話しではないですが、DYEのメンバー全員が自慢のメンバーです」

TGC樋口:「メンバー一人一人が仲良くなるので、本番を終えた後の達成感をみんなで味わえること。家族のような存在です」

SL本間:「創立から30年近く使用していた練習場所(公園)が、台風被害の影響から半年以上使えないことがありました。県内で練習できる施設がなかなか見つからず、いつもの場所から小さい施設や別の施設へ移動となっても、その時々で臨機応変にパッと対応できるスムーズさに『小編成で良かったな』と思いました」

LA德嶺:「合宿で練習後、宿舎の大部屋一部屋に約束もしていないのにだんだん人が集まってきて、いつのまにかメンバー全員で宴会になっていました(笑)。LAはかつて70名以上が参加する大編成バンドだった時期もありますが、人数が多い=良いだけではなく、多いからこその悩みもありました。小編成はコミュニケーションも取りやすくコンパクトに活動できて、それはそれで良いと思っています」

 

【団体間の質問】楽器の管理運搬、どうしてますか?

DYE MARCHING BAND

DYE:「みなさんの団体は楽器の管理や運搬はどうしていますか? 私達はトラックを持っておらず、団長のハイエースでやりくりしているのですが……」

TGC:「うちもトラックないです。月に2回『強化練習日』という参加必須の練習日を設けているのですが、その日はレンタカーを借りています。それ以外はメンバーの自家用車で対応しています」

LA:「うちもトラックなしで、メンバーの自家用車対応です。いつも練習場所として利用している淀川の河川敷のすぐ近くに倉庫を借りていて、楽器はそこで管理しています」

SL:「今回の参加団体でトラックがあるのはうちだけのようですね……」

 

【団体間の質問】お金の問題(遠征費など)について

SONIC LANCERS

DYE:「私達は北海道の団体ということもあって、遠征費が大きな負担になっています。さいたまスーパーアリーナで開催される全国大会に出場する際は、一人あたり6万円以上の遠征費が掛かりました。地方団体だから仕方ないのかもしれませんが、皆さんの団体では遠征等の出費をどうやってカバーしていますか?」

LA:「地域イベントや企業イベントなど、いわゆる『営業本番』による収入を得ることは大きな支えになると思います。LAのウェブサイトに『依頼演奏承ります』と明記しているのですが、企業パーティーやイベント会社から複数お声がけをいただきました。また、地域のスポーツチームなど他ジャンルとの連携なども大切だと思います」

TGC:「同地区の他団体との連携も助けになりますね。出演できなくなったときのピンチヒッターとして声をかけてもらったり、団体経由でイベントのオファーをもらったりすることもありました。TGCが定期的に出演させていただいている地域イベントがあるのですが、練習中にたまたま通りすがった地元の観光局の方の目に止まったことがきっかけでお声がけいただいているんです。人や地域とのご縁も大切だなと感じました」

 

【団体間の質問】メンバー集めどうしてる?

Legend of ANGELS

TGC:「メンバー募集やリクルートについて、どんな工夫をしていますか? ぜひ教えてください」

DYE:「コロナ禍に発足した団体なので直接的な勧誘や大々的にメンバー募集を行うことが出来ず、横のつながりで声をかけてメンバー集めを行いました。あとはマーチング経験の有無は考慮せず、吹奏楽部出身者にも広く声掛けをするようにしています。現在、加入条件は高校生以上としていますが、北海道内には小・中学校でマーチングをやっている学校が少ないこともあり、活動の場の提供という面から将来的に加入年齢の引き下げを検討しています」

SL:「メンバーが母校の後輩に声をかけたりもしていますが、ネットでの発信も行っています。SNSでの発信は欠かせないです。かつてメンバーが4人だけになったことがありましたが、隊長・事務局長が『最後の1人になるまでソニックはなくさない』と決断して活動を続けました。この時期は現役メンバーと一緒にOBもつないでくれたおかげで今のソニックはあります」

LA:「LAには毎年『SNSを見て興味を持った』という初心者の方が来てくれます。SNSだとウェブサイトより親しみやすさを感じてくれるのでしょうか? あとはバンケットを開催したことでOB・OGが戻ってきました。仕事や家庭があるので毎週の練習参加が難しいメンバーもいますが、大会用ショー以外にも参加できる本番があれば出てOKにするなど、加入へのハードルを下げました。過去所属したメンバーと繋がり続けることも大切ですね」

 

同じ小編成団体同士、もっと結束しよう

Takasaki Green Crest

実は今回の企画に参加してくれた4団体は、団体間の交流や参加者同士の面識等がなく、オンライン上での「はじめまして」だった。しかし同じマーチングに取り組む者同士、それぞれの団体の運営方法に耳を傾けたり、意見を交わしたり、「小編成あるある」で盛り上がったりとすぐに交流の輪が生まれていった。

一般団体は普段大会会場くらいでしか集う機会がない上、大会会場では団体間の交流を図ることは難しい。そこまでの余裕がないのだ。とはいえ、同じ志を持ち同じような境遇にあるのに、横の繋がりが希薄なことはとても残念である。プレイヤー減少や物価等の高騰による金銭面の負担増などはマーチング界全体の問題だが、小編成団体はより大きな打撃を被っている。これらの問題に対し、団体同士が繋がり結束して取り組むことはできないだろうか。

「小編成団体の多様性」は間違いなく日本のマーチング文化を支えており、小編成団体が淘汰されるような流れがあってはならない。弊サイトではこれからも団体同士のつながりを生む企画を行っていきたいと考えている。

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