【マーチングバンド解体新書】北の大地からパフォーマンスをお届け!「駒澤大学附属苫小牧高等学校吹奏楽局"Shelties"」

「知ってるようで知らないマーチングバンド、ドラムコーの現状」を団体関係者に直接インタビューし、正しい情報を広く詳しく発信する【マーチングバンド解体新書】シリーズ。

2025年度最初の今回は、活躍目覚ましい『駒澤大学附属苫小牧高等学校吹奏楽局"Shelties"』を紹介したい。部の様子や活動状況について、顧問の内本健吾(うちもと・けんご)先生と、コーチを務める有田晟生(ありた・せいよう)さんからお話を伺った。

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駒澤大学附属苫小牧高等学校吹奏楽局"Shelties"について

団体正式名称:駒澤大学附属苫小牧高等学校吹奏楽局"Shelties"(コマザワダイガクフゾクトマコマイコウトウガッコウスイソウガクキョクシェルティーズ)
団体所在地:北海道苫小牧市
創設年:1962(昭和37)年に吹奏楽部創立。1995(平成7)年に現在の顧問が着任し、翌96年から"Shelties"と名乗りマーチング活動を開始した。
団体の編成:ブラス(※1)、パーカッション(バッテリー※2、フロントピット)、カラーガード(※3)
※1 吹奏楽時の編成は、
金管:Tp,Hr,Tb,Euph,Tuba
木管:Cl(Es,Bass),Fg,Ob,Fl,Picc,Sax(Sop,Alto,Tenor,Bari)
24年度のマーチング活動時は、
金管:Tp,Mello,Bari,Tb,Tuba
木管:Sax(Sop,Alto,Tenor,Bari)となり、木管楽器はCG等へコンバートする
※2基本は打楽器パートだが一部木・金管楽器との兼任メンバーも存在する(希望制)
※3常設ではなく、マーチング活動時のみ
活動理念:“shelties”では「素直さ・謙虚さ・向上心」を部訓に掲げ日々活動しています。また、学校全体で学業と部活動の文武両道を目指し日々取り組んでいます。

駒澤大学附属苫小牧高等学校は北海道苫小牧市にある私立高校で、男子硬式野球や男子サッカー、男子バスケットボール、スピードスケートやアイスホッケーの強豪校として知られる。吹奏楽部自体は学校創立と同時の1962(昭和37)年からあり、学内行事を中心に活動していたが、1996(平成8)年からマーチング活動を始めて以降大会などにも参加するようになった。現在は、吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟主催)の全道大会やアンサンブルコンテストにも出場し、マーチングバンド全国大会(日本マーチング協会主催)にも20回以上出場を果たしている。去る12月に開催された第52回マーチングバンド全国大会でも大歓声とともに迎えられ、客席が大いに沸いていたことが非常に印象的だった。

 

他の団体にはない「"Shelties"ならでは」なエピソード

有田:マーチングや吹奏楽の大会だけではなく、地域の演奏会や野球応援にも積極的に参加しています。また、年度最後に開催される定期演奏会では普通の高校生の定期演奏会では見ることの出来ないパフォーマンスを作り上げています。

去る2月に開催された定期演奏会では、1部:シンフォニックステージ(座奏)2部:エンターテインメントステージ、3部:マーチングステージを発表した。特に2部のエンターテインメントステージでは、北海道出身の歌手・玉置浩二の楽曲をオリジナル書き下ろし譜面で演奏したそうだ。通常の吹奏楽アレンジの枠を超え、シンセサイザーやスピーカーなど電子楽器を駆使したという。また、3部のマーチングステージでは全国大会で披露したショーをステージ版にリアレンジして披露したそうで、総合するとかなりの吹きごたえ・見ごたえのあるプログラムに取り組んだ。

 

関係者が答えます!活動状況Q&A

1.練習について

Q.全体練習の頻度はどれくらい?
A.平日放課後毎日+土曜日

Q.練習場所はどんな場所?
A.屋内

 

2.メンバーについて

Q.所属メンバーの居住地について
A.団体所在地「内」の都道府県から通っているメンバーが多い

ほとんどが通学生だが、一部寮から通う生徒もいるとのこと。

Q.現在所属しているメンバーは何名いますか?
A.82名(2024年度)

 

3.実際に加入するためには

Q.加入に際してオーディションを行っていますか?
A.行わない(未経験も可)

有田:最近の部員は吹奏楽の経験者が7~8割ですが、マーチングの経験者はほとんどいません。

Q.一年間でメンバーが団体に支払う費用は概算でどれくらい?
A.11~15万円

"Shelties"の部費は8千円/月(年額9万6千円)だが、入部初年度はウィンドブレーカーや練習着、シューズ等の購入が必要なため、総額で年間15万円以内程度とのこと。

衣装は全セクション無償貸与、管・打楽器も無償貸与(打楽器はスティックのみ個人購入、マレットは貸与あり)。また、CGの手具も無償貸与とのこと。その他、活動状況に応じて遠征費(大会、道外への演奏活動など)が都度発生するそうだ。

 

日頃の活動や今後について聞いてみました

Q.普段、どのような本番に参加していますか?
A.
・日本マーチングバンド協会(M協)主催大会
・全日本吹奏楽連盟(吹連)主催大会
・地域イベント(地元のお祭りなど)
・他の部活動の応援演奏(甲子園など)
・演奏会などの自主公演

Q.将来的に挑戦したい(または現在企画している)ものがあれば教えてください
A.
・マーチングバンド全国大会(M協主催)への出場

北海道内でマーチング協会主催大会に出場する高校へ進学したいとなると、選択肢は限定的になってしまうが、駒大苫小牧ではマーチングだけでなく吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテストにも取り組んでおり、自主公演にも力を入れていることから、幅広い活動を楽しむことができそうな印象を受けた。また、全国大会常連校として実力を磨くことも期待できそうだ。道内でマーチングに挑戦したい・続けたい中学生やその保護者の方は、ぜひ活動をチェックしてみて欲しい。

駒澤大学附属苫小牧高等学校吹奏楽局"Shelties"

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