写真で振り返る「第52回マーチングバンド全国大会」大会一日目(小学生の部・中学生の部)

大会一日目を振り返って

小学生の部:今大会は前回大会に比べ出場団体数が増え(27→30団体)、特に大編成は前年の4団体から9団体と倍以上になったことに注目したい。競技人口減少が危惧されて久しいが、今回は希望を感じられる大会となった。そして、いずれの団体も難しい譜面やドリルに果敢に挑戦しており、子どもたちの魅力と実力を引き出した指導者たちの熱意も十分に伝わってきた。

台東区立台東育英小学校吹奏楽部(東京都)

また、ショーの多彩さも素晴らしかった。今大会ではこれまで以上に幅広いジャンルのショーが披露された。大仏に忍者、サーカスが登場し、民謡をバックに大漁旗が舞い、地元の四季折々の風景を伝え、フロアでスポーツやミュージカルが繰り広げられる――音楽ジャンルのみならず、多種多様なショーを高いレベルで表現できるのも日本の小学生部門だけだろう。もはや「世界に誇れる」と言っても過言ではない。活動を支える保護者や団体スタッフにも敬意を表したい。

生駒市立あすか野小学校ブラスバンド(奈良県)

中学生の部:小学生の部と同じく、前回大会に比べ出場団体数が増え(17→21団体)、大編成は6団体から10団体となった。前回大会では東北・東海・北陸・関西・中国・四国・沖縄支部から各1団体ずつの参加だったが、今大会では東北・関西・沖縄が2団体ずつに増えたことも喜ばしい。客席にも全国から多くの保護者が集い、コロナ禍以前のように熱烈な声援を送る姿が印象的だった。

綾北 “Mercury winds”

部門別最優秀賞は、小編成は中央区立日本橋中学校吹奏楽部(東京都)、大編成は綾北“Mercury winds”(神奈川県)と関東支部が独占。中でも日本橋中は、今大会で唯一カラーガードとプロップを使用せずに部門別最優秀賞を受賞した。演奏と動きのみという極限までシンプルな構成で挑む姿勢は清々しく、見る側の価値観にも影響を与えるものとなった。

中央区立日本橋中学校吹奏楽部(東京都)

出場団体の皆様、素晴らしいパフォーマンスをありがとうございました。

>大会二日目:一般の部・高等学校の部の大会レポートはこちら

 

小学生の部 小編成(前半)小編成(後半)大編成

中学生の部 小編成大編成

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