創部70周年記念 関東学院マーチングバンド 第65回定期演奏会レポ

いよいよ本番!


開演を前に、全メンバーがステージ上に集まった。この日を最後にバンドを巣立つ高3生だろうか、中には溢れる涙が止まらない様子のメンバーも。
全員で円陣を組み、いよいよ開場の時を迎える。


Stage1
1.The beginning of the celebration
緞帳が上がり華やかなサウンドがホールいっぱいに響き渡る。満員の観客席に惜しみない拍手喝采、コロナ禍で味わうことの出来なかった賑わいがホールに戻ってきた。


2.Percussion Ensemble「Picture Perfect」
2022年度はバッテリーラインとフロントピットにそれぞれ3名ずつ、計6名の中学1年生が加わったそうだ。習熟度が目にも音にも如実に現れるパートなだけに苦難も多かっただろう。
この日はシェイコなしでのパフォーマンスだったが、誰が中1なのかわからないほど堂々としたパフォーマンスを見せてくれた。


History
3.ナイルの守り
創部70周年の歴史を誇るバンドなだけに、過去のレパートリーも非常に豊富だ。今回はその中からマーチ曲「ナイルの守り」をセレクトし、OB・OGも加わって現役生徒と共に演奏を行った。


4.Time travel to the 80’s(阿佐美圭祐委託作品)
阿佐美圭祐氏の「オールドスクールなプログラム」と聞いて、マーチングファンの方々はどのような想像をするだろうか? 今回は1980年代の洋楽ポップスやDCI(Drum Corps International)での人気レパートリーが用いられ、懐かしくも魅力的なステージとなっていた。


5.Japanese Rhapsody(加藤政広委託作品)
加藤氏が贈りだしたのは、「和」の要素に部の歴史を盛り込んだプログラム。関東学院マーチングバンドは1973(昭和48)年には海外遠征活動を行っており、当時のレパートリーを楽曲内に使用されていた。また、背後のスクリーンには当時の遠征時の様子が映し出される演出も。


6.NEXT 10 years(大川勝己委託作品)
大川氏ならではといった、聴き応えのあるクラシック楽曲がメインのプログラム。関東学院マーチングバンドはこれまでにも多くのクラシック楽曲のショーに取り組んできたが、大川氏のプログラムでは今後の部の進化・発展を想起させるような雰囲気を感じさせられた。


7.第6回カラーガード全国大会金賞受賞演目
Appalachian Morning
今回のカラーガードステージは、2023年1月に開催された『第6回カラーガード・マーチングパーカッション全国大会(日本マーチングバンド協会主催)高等学校の部』にて金賞を受賞した作品のステージアレンジ。軽やかな旋律と変拍子が印象的なポール・ウィンターの楽曲と学生らしい爽やかさがマッチしており、多すぎない配色に品があって素敵なプログラムだった。


8.第21回マーチングステージ全国大会講評者特別賞受賞演目
KGMB classics
前半最後のプログラムは、2023年2月に開催された『第21回マーチングステージ全国大会(日本マーチングバンド協会主催)』にて講評者特別賞を受賞したプログラム。タイトル通り、部の歴史を感じられるマーチングファンにとってたまらない内容だ。前半だけで1時間超えの内容だったが、メンバーのエネルギッシュな印象は終始変わることがなかった。

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