>【第9回CG・MP全国大会】カラーガード部門 必見の5団体紹介
観客席は正面側のみで全席自由席。大きな混乱はなく落ち着いた雰囲気だったが、全国大会としてはやや客入りが寂しかった印象もある。今後は大会の周知や集客が課題となりそうだ。参加団体は関東以西のみで、北海道・東北・北陸からは0というのも気がかりなところである。逆に、羽田・成田空港から遠い点などもありながら、九州や沖縄からの積極的な参加は、この大会の広がりを感じさせた。

Via Colorguard Jr.(関東支部・神奈川県)
ジュニアの部には8団体(関東5・九州3)が出場し、綾北“Mercury winds”(関東支部・神奈川県)が金賞・最優秀賞を受賞した。Via Colorguard Jr.(関東支部・神奈川県)は4連覇を逃したものの、金賞を受賞し、大会トップバッターという難しい状況下でも生き生きとしたパフォーマンスが印象的だった。メンバーの多田栞奈(ただ・かんな)さんは当日の様子を元気いっぱいに振り返った。
多田:今までの本番の中で、一番楽しんでパフォーマンスすることができました。経験や年齢の違うメンバーが集まり、決して簡単ではない振り付けを、限られた練習の中で仕上げるのは大変でしたが、とても良い経験になりました。
本番ではたくさんの観客の方々から拍手をいただき、私たちのチームの良さが少しでも伝わっていたら嬉しいです!

かえつ有明中・高等学校マーチングバンドESTEAM(関東支部・東京都)
高等学校の部には20団体が出場。マーチングバンド全国大会でもおなじみの団体もあれば、高崎商科大学附属高等学校 CANOPY COLOR GUARDS(関東支部・群馬県)や埼玉県立川越女子高等学校COLORGUARD部(関東支部・埼玉県)、八重山高校カラーガード部(沖縄県石垣市)など、本大会ならではの顔ぶれが大会を盛り上げた。中でも八重山高校の出番の際は拍手や歓声に加えて指笛も鳴り響き、この大会にかける保護者や関係者の思いがひときわ強く伝わってきた。
かえつ有明中・高等学校マーチングバンドESTEAM(関東支部・東京都)は中1から高2までのメンバー11名で大会に挑み、見事金賞を受賞した。高2のメンバーは2名でチーム全体をまとめ、苦労も大きかったようだ。高2のミラー凛(みらー・りん)さんは「時間も場所も限られた中で本当によく頑張ったシーズンだった」と振り返った。同じく高2でパートリーダーの西原多未(にしはら・たみ)さんは、目標の最優秀賞には届かなかったものの、「この挑戦を通して得たことを力に、さらに努力を重ね、成長していきたい」と前を向いた。

福岡女学院中学高等学校バトン・カラーガード部(九州支部・福岡県)
金賞と初の最優秀賞を獲得した福岡女学院中学高等学校バトン・カラーガード部(九州支部・福岡県)にとって、涙でいっぱいの大会となった。部長の髙木姫依(たかぎ・ひより)さん(高2)は、これまで本番前になると緊張で涙を流してきたが、「今年は最高学年として、部長として、涙を見せずに後輩たちを安心させよう」と決めていた。しかし、同じく高2の辻愛加(つじ・あいか)さんが涙をこぼす姿を見て、結局もらい泣きすることに。ただその涙は、緊張によるものではなく「これが最後の大会」という思いからだった。
中2の藤木涼(ふじき・すず)さんは本番中に涙があふれたという。「緊張する場面でも笑顔を忘れず、皆を信じて演技できた。仲間の存在があったからこそ、最後まで集中し心を一つにして踊り切れた」と振り返る。涙目で入場した髙木さんも「決めたいところをしっかり決め、ノードロップで演技を終えることができた。これまでで一番良い本番だった」と手ごたえを感じていた。そして大会終了後、宿舎での夕食前に結果が告げられ、最後は部員みんなで歓喜の涙を流した。

創価エアレンデル(関東支部・東京都)
一般の部には15団体が出場し、そのうち12団体がカラーガードチームという顔ぶれだったこともあり、カラーガードはマーチングバンドの1セクションではなく、一つの独立したパフォーマンス集団であることを強く感じられた。プロップだけでなく衣装やフラッグなどに対するこだわりが見られ、創意工夫に加えて「カラーガードとしての矜持」が伝わる象徴的な部門だった。
金賞・最優秀賞を獲得した創価エアレンデル(関東支部・東京都)は、振り付けだけでなく、タイミングやポジションなど随所にアイデアが詰まったショーを披露。明確なテーマを持つプロップと抑えた色彩設計が際立ち、印象に残るショーとなった。エアレンデルの坂本明美(さかもと・あけみ)さんは、「本番ではメンバー全員が力を出し切ることができました。二年連続で最優秀賞をいただき、喜びでいっぱいです。支えてくださったすべての方に感謝を伝えたいです」とコメントを寄せてくれた。

Revolt colorguard(東京都・関東支部)
難解な楽曲とテーマに挑んだRevolt colorguard(東京都・関東支部)は、見事金賞を受賞。目標とする最優秀賞には届かなかったが、挑戦することの意義を感じさせるショーだった。
代表の丸岡聖(まるおか・ひじり)さんは大会を振り返り、「最後まで諦めずに挑戦し続けてくれたメンバー、スタッフ、応援してくれた全ての人に感謝しています。今後も挑戦をやめず、日本一を目指して頑張りますので、応援宜しくお願い致します!」と語った。

CG・MP全国大会の魅力は、カラーガードが主体となって「表現の冒険」に挑めるところにある。採点では技術だけでなく芸術性や創造性も評価されるため、思いきった演出や個性が光るショーが生まれやすい。ノーミスを目指す緻密さと、挑戦を恐れない気概。その両方が尊ばれる懐の深さこそ、この大会の魅力と言える。今後さらに多くの団体が参加し、カラーガードならではの表現が発展していくことを期待したい。
