写真で振り返る「第51回マーチングバンド全国大会」大会2日目（一般の部・高等学校の部）

COLUMN

2024-01-04

大会2日目を振り返って

一般の部：ショーの構成だったり、技術だったり、美意識だったりと、各団体が普段「何に重きを置いて活動しているか」が伝わってくる大会だった。全国大会という同じ土俵に上がりながら、異種格闘技戦のような多様な戦いぶりが観られた。

近年は機能性やショーのテーマに特化した衣装を採用する団体が多いが、久しぶりの全国大会出場を果たした創価大学 Pride of SOKAはオールドファン泣かせの衣装で晴れ舞台へ登場。小編成部門別最優秀賞のSATSUKI DREAMERS Marchingbandは力強いパフォーマンスで観客席を沸かせた。

創価大学 Pride of SOKA

SATSUKI DREAMERS Marchingband

大編成ではアップテンポで勢いある展開が多数見られたが、マーチングの基礎力の高さを感じられたのがIPU・環太平洋大学マーチングバンド部。シンプルな衣装でMMの美しさが際立っていた。グランプリを獲得した天理教愛町分教会吹奏楽団は、五感すべてを刺激するようなショーだった。パワフルなサウンドに安定感のあるドラムに加え、色彩豊かできっちり揃ったカラーガードはさすがだ。また、特別演奏演技の創価ルネサンスバンガードは関東大会から衣装を変えて、ブラッシュアップしたショーを披露したのには驚いた。

IPU・環太平洋大学マーチングバンド部

天理教愛町分教会吹奏楽団

創価ルネサンスバンガード

高等学校の部：小編成では名古屋女子大学中学校高等学校マーチングバンド部は、メンバー数が少ない上に中学生もいる中で、洗練されたパフォーマンスを披露。工夫を凝らした演出満載だった専修大学熊本玉名高等学校 VENTURESも非常に見応えがあった。

名古屋女子大学中学校高等学校マーチングバンド部

専修大学熊本玉名高等学校 VENTURES

中編成は四條畷学園高等学校 Burning Braversの気迫あふれるショーが観客の心を鷲掴みに。大編成は４団体すべてが関東支部ということでいずれも大声援が飛び交っていたのが印象的だった。他部門と同様だが、やはり様々な支部の団体が観たいところではある。

四條畷学園高等学校 Burning Bravers

部門別最優秀賞は、沖縄県立西原高等学校マーチングバンド（小編成）、茨城県立大洗高等学校マーチングバンド「BLUE-HAWKS」（中編成）、神奈川県立湘南台高等学校吹奏楽部 White Shooting Stars（大編成）と、それぞれ公立高校が受賞した。いずれも強豪校として知られファンも多いが、西原高校への歓声の大きさは胸に迫るものがあった。沖縄県勢の大会参加団体が年々減っていることは懸念されるが、引き続きこれからの活躍に期待したい。

沖縄県立西原高等学校マーチングバンド