【マーチングバンド解体新書】今できる最高の演奏演技を!吹奏楽の超強豪「精華女子高等学校吹奏楽部」

「知ってるようで知らないマーチングバンド、ドラムコーの現状」を団体関係者に直接インタビューし、正しい情報を広く詳しく発信する【マーチングバンド解体新書】シリーズ。

これまでM協(日本マーチングバンド協会)参加団体を多く取材してきたが、今回は吹奏楽連盟をメインに活動する『精華女子高等学校吹奏楽部』を紹介したい。長年に渡り素晴らしい実績を挙げており、吹奏楽界で知らない人はいない有名バンドだ。

活動内容や部の様子について、顧問を務める櫻内教昭(さくらうち・のりあき)先生にお話を伺った。

マーチングバンド解体新書 過去記事はこちら

精華女子高等学校吹奏楽部について

団体正式名称:精華女子高等学校吹奏楽部(セイカジョシコウトウガッコウ スイソウガクブ)
団体所在地:福岡県福岡市博多区
創設年:1978年
団体の編成:ブラス(※1)、パーカッション、カラーガード(※2)
※1 編成詳細は以下の通り
木管:Fl、Cl、特殊(Ob、Fg、B.Cl、St.B)、Sax
金管:Tp、Hr、Tb、Euph、Tuba
※2 マーチング活動時のみで常設パートではない
活動理念:「明るく・楽しく・元気よく、今できる最高の演奏、演技を!」

精華女子高等学校は創立110余年を超える伝統校で、吹奏楽部は1978(昭和53)年に創部された。マーチングバンドに本格的に取り組むようになったのは、1990(平成2)年に福岡で開催された国体での演奏がきっかけとのこと。
1997(平成9)年に第24回マーチングバンド・バトントワーリング全国大会において金賞グランプリ・文部大臣杯を初受賞し、現在に至るまで吹奏楽連盟(吹連)・マーチング協会(M協)双方の全国大会にて金賞を幾度も受賞している、言わずと知れた超強豪校である。

>吹奏楽部のおもな活躍|精華女子高等学校HP

精華女子高等学校吹奏楽部ホームページより

櫻内:「学校、保護者の温かいご支援のもと、2022年に創部44周年を迎えました。友情の大切さ、人間として必要な社会性や人間性を学び、感動する音楽作りを最大の目標としています。『明るく・楽しく・元気よく、今できる最高の演奏、演技を!』をスローガンに、よい活動、すばらしいステージを目指し毎日練習に励んでいます」

他の団体にはない「精華女子ならでは」なエピソード

精華女子は大会実績を多く取り上げられがちだが、大会以外の演奏活動も精力的に行っている。

櫻内:「吹奏楽コンクールやマーチングコンテストをはじめ、各種イベントや地域行事に出演しています。音楽の楽しさや感動を伝えることを目標に公演しており、年間の演奏回数は数十回にも及んでいます。中でも一年の集大成である定期演奏会に注力しており、2日で4公演を行っているのですが、『魅せて楽しませて、感動するステージ』を目指し、コンサートだけでなく、ミュージカルや合唱、マーチングに取り組んでいます。九州内外からも足を運んでくださるほど好評を頂いています」

関係者が答えます!活動状況Q&A

1.練習について


Q.全体練習の頻度はどれくらい?
A.平日全て(授業終了後)
※マーチングの練習は週2回程度

Q.練習場所はどんな場所?
A.屋内

2.メンバーについて

Q.所属メンバーの居住地について
A.団体所在地「内」の都道府県から通っているメンバーが多い

生徒のほとんどが福岡県民だが、中には関東や中国地方から入学した生徒もいる。 学校には寮があり、部員の1〜2割が寮から通っているが、吹奏楽の強豪地区である九州において寮生の比率はかなり少ない方とのこと。

>県外からSEIKAを目指すあなたへ|精華女子高等学校吹奏楽部HP

Q.現在所属しているメンバーは何名いますか?
A.100名以上

櫻内:「2021(令和3)年度は115名が所属していました。例年であれば各学年から40名程度が参加して合計120名〜になるのですが、ここ2年程は新型コロナウイルスの影響で部員が微減しました」

3.実際に加入するためには

Q.加入に際してオーディションを行っていますか?
A.行わない(未経験も可)

新入部員の中には毎年1割程度の初心者がいるとのこと。初心者スタートの部員の中から吹奏楽コンクールAの部メンバー50人の中に入ることもあるというから驚きだ。

櫻内:「精華女子では3年生が1年生とペアを組む『ペア練習』があるんです。まず3年生が演奏して聞かせて、次に隣で聞いている1年生が演奏するという形で練習に取り組むんですが、一種の『部の伝統』のようなものですね。初心者は先入観がない分、成長が速いメンバーが多いようです」

Q.一年間でメンバーが団体に支払う費用は概算でどれくらい?
A.~10万円 ※詳細は下図参照

精華女子高等学校吹奏楽部ホームページより

“部活にかかる費用は、基本的に部費や学校からの補助で賄われています。​例えば、レッスン費用や、楽器輸送費、ホールや体育館など外部施設の利用料など、その都度徴収することは、一部の例外を除いて、ほとんどありません。また、吹奏楽コンクールやマーチングコンテストなど、学校が認めた公式大会の遠征にかかる費用は、個人負担がありません。”――精華女子高等学校吹奏楽部ホームページより

Q.その他、活動に際し必要な条件はありますか?
A.特になし

コロナ禍での活動について聞いてみました

Q.【コロナ1年目】2020年度の活動はどのように行いましたか?
A.大会参加はせず、練習のみ可能な範囲で行った

Q.【コロナ2年目】2021年度の活動はどのように行いましたか?
A.練習を行い、大会にも参加した(オンライン参加や、任意のメンバーのみで行うアンサンブル等も含む)

Q.【コロナ3年目】2022年度の活動はどのように行う予定ですか?(項目に該当しない場合は記述をお願いします)
A.練習を行い、大会にも参加予定(オンライン参加や、任意のメンバーのみで行うアンサンブル等も含む)

Q.コロナ禍で困っていることは何ですか?
A.
・所属メンバーが減った
・練習場所が確保できない
・コロナ対策に費用が掛かる
・スケジュールが立てられない(練習予定、大会参加など)
・人前で演奏演技を披露する機会が減った、またはなくなった(大会を含む)
・練習回数や大会の減少による影響で演奏演技の技術が低下した

Q.コロナ禍で活動する意味をどのように考えていますか?
A.
櫻内:「中学生・高校生などはこの3年間しか活動できません。感受性が豊かなこの時期に活動できないのは、技術力の維持よりも心の成長を止めてしまうと考えます。一つのことを仲間と作り上げる過程を経験させることが部活動の一番の意義であると考えておりますので、可能な限り活動を工夫して続けていきたいです」

伝統校・強豪校と聞くと勝利至上主義なのではと想像される人もいるかもしれないが、櫻内先生のお話を伺うと精華女子は”そうではない”ことがわかった。生徒たちの演奏する姿を見れば一目瞭然である。今夏にはサマーコンサートの配信を行うそうなので、短い高校生活を最大限楽しんでいる彼女たちの姿を見ていただきたい。

もうすぐコンクールシーズンがやってくる。今年の精華女子はどんな名演を繰り広げるのだろうか? 『今できる最高の演奏、演技』、今から楽しみだ。

「精華女子高等学校吹奏楽部」

▶︎Website

 

 

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