吹奏楽・マーチング経験を仕事に 「令和6年度自衛隊音楽まつり」で感じた音楽の力

マーチング経験を活かして自衛隊音楽隊員に

今回の公演に出演した隊員の中から、マーチング経験者の3名からお話を伺った。

陸上自衛隊中央音楽隊 山田佑一(やまだ・ゆういち)1等陸曹
出身校:神戸市立玉津中学校~兵庫県立須磨東高校
マーチングバンド歴:中・高6年間、陸上自衛隊第14音楽隊(2年)、中央音楽隊(22年)中央音楽隊ではマーチングの企画・指導とコンテ作成などを実施しています。

◆マーチングを始めたきっかけ
姉が吹奏楽部だったことがきっかけで入部しました。たまたま中学校の吹奏楽部がマーチングバンドだったことが始めたきっかけです。

◆現職を志したきっかけ
阪神淡路大震災に被災した際、自衛隊の方にお世話になったことがきっかけで現職に興味を持ちました。音楽隊があるということを知って、自分の経験を活かせると考え、この職業を目指しました。

◆現職のやりがい
マーチングの源流ともいえる海外の軍楽隊との交流や国際軍楽祭などに参加でき、より深くマーチングについて学ぶことができています。マーチングを通じて防衛交流や国防の一端を担えることにやりがいを感じています。

航空自衛隊 航空中央音楽隊階級 井上佳子(いのうえ・よしこ)1等空曹
出身校:精華女子高等学校~武蔵野音楽大学
マーチングバンド歴:高校の3年間

◆マーチングを始めたきっかけ
中学生の時、母校の精華女子高等学校のステージドリルを観て心打たれ、自分もこのステージに立ちたい!と思ったのがきっかけです。

◆現職を志したきっかけ
音楽を始めた時から漠然と「音楽」で何か人の役に立ちたいと考えていました。大学卒業後、将来を悩んだ時期に、友人から誘われ観た自衛隊音楽まつりをきっかけに「音楽」で人に元気や勇気を与える自衛隊音楽隊は自分に合っていると思い志望しました。

◆現職のやりがい
自衛隊音楽隊は、国民の皆さんと自衛隊の架け橋として、国内外様々な場所で演奏を行う機会があります。音楽まつりや海外での軍楽祭では、沢山の人達で1つのものを作り上げる大変さはありますが、その分演奏演技を終え、お客様の笑顔をみた時は言葉に出来ないほどの達成感があります。

海上自衛隊東京音楽隊 小嶋健太郎(こじま・けんたろう)3等海曹
出身校:八王子学園八王子高等学校~神奈川大学
マーチングバンド歴:19年

◆マーチングを始めたきっかけ
中学時代は野球をしておりましたが、高校に進学した際に同級生に誘われ吹奏楽部に入部し、そこでマーチングを始めました。初心者でしたが部員一丸となった練習により、マーチングコンテスト全国大会銀賞を受賞することができました。

◆現職を志したきっかけ
自衛隊音楽隊の演奏業務には、自衛隊音楽まつりや各種パレード演奏があると知り、コンサートでの演奏と学生時代に培ったマーチング経験の両方を生かせるとともに、体力にも自信があったので志しました。

◆現職のやりがい
吹奏楽を基本として様々なジャンルの音楽に触れるとともに、儀式、式典における演奏では、自衛隊ならではの貴重な経験ができることです。また、自衛隊音楽まつりでは、マーチングのメンバーが毎年入れ替わり、初めて参加する隊員からベテランの隊員まで、経験値の異なるメンバーが互いに協力し合い演奏しています。訓練を重ねる中で、動きの精度が上がり、綺麗に決まったときはかけがえのない喜びを感じます。

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